Training
業務の合間に受講する研修やセミナー、ワークショップ、チュートリアル、シンポジウム・・・・・などなど、ここではスキル向上のための教育や訓練について記載します。
育成担当者の成長(2009.12.31)
スキルアップ、特にOJTには欠かせない「育成担当者」ですが、育てるだけではなく、自ら育つ必要があると思います。
人を育てるには、知っているだけでは不足、やれるだけでも不足です。
物事と育成対象者の深い理解+実践能力+分かりやすく教え込むスキル+育成対象者への深い愛、それらを総合して一緒にスキルアップすることが必要なわけです。
内面に目を向ける(2009.12.31)
楽しんで行うことは吸収もはやく身につきやすい。
スキルを向上させるには、楽しむことが大事です。
楽しい気持ちになるためには、2つの側面を考える必要があります。
ひとつは外部環境。
上司、同じ作業を行うメンバーや顧客、同じ組織内の関係者、作業を行う際に参照できる情報などが該当します。
もう一つは自分の内面。(内部環境)
自分の考え方、外部情報のうけとめかた、普段の態度、表情、言葉の出し方、行動などです。
自分の力でスキルを伸ばすために重要なのは、自らが影響を与えられる内部環境ということになりますね。
外部がどうあろうと、自分が普段からどのように物事を受けとめるのかを決めておくことは役にたちます。
一見、気分を害するような言葉を浴びせられた際や、普通の人なら不機嫌になる出来事が起こった時にでも、真に受けず、まあそんなことをいう輩もいる(そんなことも起こる)だろう、いやもしかしたらその言葉(出来事)の中に、自分に欠けている面や今後のヒントがちゃんと含まれていて、その部分だけを取り込めば役に立つかもしれない・・・というように、外部情報を自分の役に立つ内容に変えることができるとしたら、それはすごいことです。
外部からのヤジ、付与されるプレッシャー、顧客クレームなど外部情報・外部の出来事は自分の力でどうこうすることはできません。
だからこそ、自分の力で変えられる内面に目を向けて対応しておくことがスキルアップにも(いやそれ以外のさまざまな人間力のためにも)重要になると考えます。
自分が変われば世界が変わる。
既成の先入観を捨てて、自らの内面(のスキル)をも変えてみませんか。
得意と好き(2009.12.31)
「得意なこと」と「好きなこと」。
どちらのスキルが高まる可能性があると思いますか?
そしてそれはどうしてでしょう?
私の答え:
「好きなこと」の方がスキルが高まる可能性があると思います。
(唯一の答えではありませんので念のため)
それはどうしてか。
好きなことは、没頭できるから。
好きなことは、やり続けられるから。
好きなことは、途中で苦いいことがあっても我慢できるから。
得意なことは、飽きたらやめちゃうから。
得意なことは、(ある程度最初からできるので)努力しなくなるから。
得意なことは、途中で苦しいことがあると投げ出す可能性が高いから。
ということで、「好き」で、かつ「得意」、というのが最強ですね。
部下を伸ばすなら、自分で本当の力を身につけたかったら、時間を忘れて没頭できる好きなことを探してみてください。
IT業界では(他の業界でも同じかもしれませんが)その成果がエンジニアやマネージャのスキルに大いに依存します。
しかも、「知っている」より「やれる」ことが求められるわけですから、実践能力を付与するOJT(On the Job Training)は重要なんです。
しかし、IT業界ではOJTが結構いい加減な場合が多いようにも感じています。
よく見るのは”業務に割り当てる=OJT”というものです。
業務内で誰が育成役になって、何を、どのように、いつ、どこまでを教え込んで、どのレベルになってもらいたいのか???
聞くと「プロジェクトマネジメントのスキルを」とか「コミュニケーション力を」などと答えるものの、「ではコミュニケーション力って具体的にはどんなことを指すの?」「それをどういう手段で教え込もうとしているの?」「業務のどの段階で、どういう形でやるの?」「いつまでに、どのレベルまでスキルアップすればいいのかな?」なんて突っ込んで聞いていくとそんなことぜんぜん考えてない・・・。
単に業務に割り当てて、業務が終了したらおしまい。
結果の評価すらしない。
いや、計画時に到達目標や評価方法すら決めていないのだから(もっとひどい場合は、計画すらしていないのだから)評価できるはずはないわけです。
このいい加減な状況を打開できるのは当事者だけですから、もっとよく考えて対応したいものです。
と、ここまで書いておいてなんですけど、もちろんなんでも手取り足取り教え込めばよいわけではないことも当然分かってはいます。
意図的に、計画的に業務で苦労してもらう、分かっていながら課題に取り組んでもらい、見ていないような素振りでちゃんと見ている。
その過程の効果的なポイントで適切なフィードバックを与えることができる育て上手になりたいものですね。
研修やセミナーを行うことがあるんですけど、研修やセミナーの効果は主に下記の二つの要素で成り立っていると思います。
1.実施側のコンテンツ+レクチャー対応者の能力
2.受講側の受講目的+受講者のスキルアップへの熱意
この二つの要素が噛み合うと大きな効果が出るのであって、どちらかかだけで大きな効果が出ることはありません。(たぶん)
特に”噛み合う”ことが重要です。
噛み合うとは、受講目的や受講者のスキルアップへの熱意(2.)に合うコンテンツとレクチャー(1.)になっていること。
当たり前といえば当たり前ですが、意外とこれが噛み合っていないことも多い気がします。
STEP1
皆さんがスキルアップのために取っている手段、選択することが可能な手段にはどんなものがありますか?
自分の力で並べてみてください。
できれば事例を見ないで対応してみることをお勧めします。
注意:物知りになる(=知識習得)ためではなく、実践できるようになる(=スキルアップ)ためですのでご注意を。
(事例)
1.外部(あるいは内部)研修やセミナーの受講
2.通信教育などの利用
3.OJT
4.関係するコミュニティ(学会・研究会・)への参加
5.論文、事例の発表
6.関連書籍の購入と自学習
STEP2
洗い出したスキルアップ手段それぞれを、
1.スキルアップへの効果の度合
2.効果を獲得するために費やすリソース(時間・費用・手間や工数)の度合
で評価してみてください。
定量的な評価が難しければ、大中小・高中低などの定性的な評価を実施し、それぞれに重み付け(点数付け)を行って数値化するとわかりやすくなります。
例: 効 果 : 高い=5 中くらい=3 低い=1
リソース量: 小さい=5 中くらい=3 大きい=1
手段a 効果:高5 × リソース量大1 = 5
手段b 効果:中3 × リソース量小5 = 15
STEP3
さあ、どの手段が最も費用対効果が高いでしょうか?
また、中長期的、あるいは短期的に見るとどの手段がスキルアップに有効でしょうか。
あくまでも一般的な話ですが・・・
短期的には、リソース量は少なくて、効果の大きいものが適している手段が有効とするのがよいはずです。
中長期的には、リソースを分散しやすいので、効果の大きなものが有効とするのがよいと思います。
さあ、どんな結果になりましたか?
某コミュニティで議論している内容ですが、私見(コミュニティでも書きました)を書きますね。
役に立つ研修に必要なことは何か、どうしたら役に立つ研修になるのか、という話題です。
研修も商売の一つですから、原理的にはお客さんが求めているものをタイムリーに提供できれば役に立つ研修、ということになると思います。
研修実施側と受講者の両面で記載していきますね。
(1)受講目的を具体的にする
まず受講者は、受講前に具体的な受講目的や受講後にどのようになっていたいのか、を明確化しておく必要があります。
意外とこれができていない、あるいは漠然としている、抽象的すぎて受講後に評価ができない目的になっている、ということが多いです。
このことを防止する実施側の工夫としては、開始直後にあえて受講目的を聞くとか、事前アンケートに受講目的を記載してもらう欄を設けて、事前に把握しておく、などの対応が可能です。
(2)研修の狙い、想定する受講者像、研修内容(コンテンツ)をあらかじめ示す
実施側は、研修の狙い、想定する受講者像などを明確化することが必要です。
受講者は、自らの受講目的に合うかどうかを確認して、受講するかどうかを決めるわけです。
とはいえ、まったくこの情報を確認せずに来る受講者が絶えないのも事実です。
(3)受講者の背景を把握する
実施側は、受講者の背景を把握して、その方の背景に合う情報を提供する必要があります。
背景とは、どのような業務、どのような製品(種類・規模・求められる特性など)を作りこむ業務に携わっているのか、顧客は誰なのか、どのような体制の業務なのか、経験年数はどの程度か、業務ではどのような役割なのか、対象領域のスキルはどの程度か、などを指します。
同じ対象領域(たとえば”テスト領域”)であっても、その実践状況、スキルレベル、業務特性などにより、必要な情報、求められるノウハウは異なります。
ある意味このことが最も重要になるかもしれません。
ほかにもありますが、重要ないくつかのポイントだけを示してみました。
何かの参考にしてください。
効果的に教える極意は教えないこと(2008.9.15)
(他のサイトで記載していたもののリバイバルです)
社内外でいろいろとセミナー対応をやってきましたが、教える立場になって気づいたのは、教えないほうがよい場合が多いということです。
基礎知識が何もない人は別にして、大人は最低限の知識や経験をしてきていますので、アプローチの仕方を工夫すれば「自分で持っている答えに気がついてもらう」ことができます。
教えられたこと、よりも、自分で考えて出した答えの方が、忘れずらい=身につくのです。
受講者が自分で答えを出すための環境設定、舞台設定を行い、答えに近づき、たどり着く支援を行うのが私の役割になります。
これらの対応をしていて何よりうれしいのは、「ああっ!そうなのかぁ!」と各自が思う瞬間に立ち会えること。その瞬間を一緒に共有できることです。
そんなときの受講者の顔、いや、目は大きく開かれ、輝いています。
# 瞳孔が開く・・・ということなのかな?
言葉には表れないけど、十分に伝わるその瞬間。
その瞬間のために、その瞬間がまた来ることをイメージして私は毎回準備を行うのです。
# ・・・と偉そうなことがいえるほどの能力ではありませんので念のため。(^^;;
コミュニケーション力を身につけるために(2008.5.20) →独り言・私語コーナー「コミュニケーション力って何だ?(2008.5.17)」の続編です。
IT開発にはコミュニケーション力が大事ですが、”コミュニケーション力”って何でしょうか?
まずはこのことを把握しない限り、それを身につける手段は出てこないでしょう。
私が個人的に考えていることは以下のようなことですが、皆さんはいかがですか?
□様々な手段を駆使して、自分の言いたいこと、思っていること、考えていることを、相手にできるだけ、ありのまま伝えることができること
□様々な手段を駆使して、相手が言っていること、思っていること、考えていることを、ありのまま把握することができること
他にも考え方があると思いますが、このことをベースに話を進めてみましょう。
まずは”自分の言いたいこと、思っていること、考えていることを相手にありのまま伝えるための手段”です。
言いたいことを表現する手段には、文字→文章、言葉→会話、顔や身振り手振り→表情・ゼスチャー・・・などがありますね。
これらの中から、事例として議事録・仕様書・説明書などに影響する”文章表現”を取り上げて、その向上手段を考えてみます。(他の事項も今後忘れなければ取り上げますね)
”文章表現”で大事なのは、主観や自分の気持ちを的確に表現すること・・・・・ではなく、それらを一切交えず、事実をありのまま(主観を一切交えずに)書き記すこと、そして話の流れが自然であることだそうです。
つまり文章表現力を分解すると、「確実な論理展開力」と「事実をありのまま(何も足さず、何も引かずに)記載する力」ということになります。
普段読んでいて何が言いたいのか分からない文書類(例えば報告書)の特徴は、「個々の記述につながりがない=脈略がなく、どれが本当のこと=事実なのかなのかが分からない」というものですから、なるほど納得しています。
ここまで分かれば、当初言っていた”コミュニケーション力”よりは格段に身につける手段をひねり出しやすいわけです。話が長くなったので一度ここで切りますが、抽象的なものはより踏み込んで具体的にする。
ポイントを把握しつつできるだけ具体的になるように分解することができれば対応手段はかなり出しやすくなる・・・ということを示すための事例でした。
何かのお役に立てば幸いです。
(次回コミュニケーション力の向上策へと続く)
相手に「教える」ことを前提に身につける
教育訓練を受ける際に、どのような視点で取り組むのかについてもいろいろあると思います。
おおざっぱに分けてみましょう。
(1)まずは”知識”習得を目指す-知識面の強化
(2)実業務で使えるようになる-技能面の強化
(3)第三者に教えることができるようになる-指導・育成力の強化
巷でよく見かけるのが(1)ですが、実際に実務で活用する(実践する)必要があるノウハウの場合にはこれでは不足です。
講義を受けっぱなしで、払った金額と時間に見合うノウハウの定着はほとんどない可能性があります。
できるだけ早く実践レベルに持ち上げるためには最低限(2)や(3)を目指すアプローチが必要になります。
そして(2)(3)は受講者の能動的な対応が不可欠です。
ということは、受講者に対する適切な動機付けと本人の自覚が求められるわけです。
私のお薦めは、最初から(3)を目指してアプローチする方法です。
教えるモード(3)では、(1)や(2)で学ぶ内容の数倍のノウハウを習得していくことが求められます。
当然本人の負荷は高くなりますが、丸暗記的な対応ではなく、一つひとつのことに「なぜ?」+「どのように」+「関連事項・注意事項」がしっかり身につきます。
なにより、本人に実践者+教える立場であることの自覚が芽生え、その対象領域の技術リーダとなってもらうことでモチベーションもアップします。
このことを応用した具体的なアプローチ方法の例を記載しておきます。
・外部研修受講が決定した時点で、研修受講後に関係者にその内容をレクチャーし、質疑応答にも応えることを求めること
・外部研修受講後に、受講した内容を自業務にどう生かすのか、について簡単にレポートを出して発表してもらうこと。さらにその内容を関係者でレビューして、実務に反映した結果と効果を継続的に評価していくこと。
・最終的に受講した領域について部内・部門内のセミナーを預けること
毎日の実務・業務こそが最高の訓練
教育・訓練は、毎日の実務や業務とは別に受講するモノ・・・という認識が多い気がします。
いえいえ、最も効果的で、最も価値の高い教育・訓練は、毎日の実務・業務そのものだと思います。
必要なスキルを身につけ、実践できる方が、スキルの発展途上にある要員に、実務を通じて重要なポイントや進め方、実対応の仕方、ものの考え方などを伝授するわけです。
目線や雰囲気、気分を一新するために外部の研修や講習を受講することも重要ですが、毎日の実務・業務でこそ、”意図的に”教育・訓練を行うようにしてみてください。
きっと、様々なことを考え、工夫をして実務・業務に取り組むことになると思います。
実際の対応例
年に数回管理者教育などを実施しています。
IT開発の現場で管理する立場になった人たち20名ほどに「管理」を教える・・・。
実務経験もあり、技術にもある程度自信がある、腕も立つけど口も立つ面々に対して。
さてどうやって教えるか。
で、結局「教える」のではなく、
「自分たちで考え、答えを出してもらう」
「それぞれの参加者のいろいろな考え方をぶつけてもらい、自分にないものに気がついてもらう」
アプローチにすることが多いです。
PMP+情報処理試験プロジェクトマネージャは持っていますが、「管理とはこうだぁぁぁぁぁ!」って教えても、机上の理論だけではその場限りで結局身につかない。
自分で、悩み、考えて答えを導き出したり、結果的に間違ってしまった経験で、いやでも身につく方法になるはずです。
こちらから提示するのは普段のプロジェクトでよく起こるケーススタディや答えに気がついてくれるように仕向ける課題だけ。
つまり考えてもらう切り口だけ。
あとは複数のチームを組み、検討の時間を与えて、発表してもらう。
発表の内容で他のチームからの質問や議論を誘発し、誰からも提示されない”気がついてもらいたい事項”があれば、こちらから質問をする。(=突込みを入れる!(^^;;;)
「なんで・・・なの?」
「どうしてそう考えたの?」
「たとえばこんなことは考慮しなくていいのかな?」 などなど
出して欲しい答えを自ら言わせちゃう。言うまで質問を繰り返す。
あるいは一通り答えを出して安心している、休んでいる人やチームがあれば、間髪いれず
「よくある無難な答えだね。でもそれだけじゃないよ。他にはないの?」
思考の停止する暇を与えないのが私のやり方。
もうひとつの工夫は、教える対象が「管理」なら、管理方法や手段・手法の前に、
「管理って何? 具体的には何ができていれば管理しているって言えるの?」
「どうしてそれが必要なの?」
「それがないとどうなるの?」
など目的・必要性を考えて、答えを出してもらうこと。
いくら管理の中味を教えたって、その必要性や目的を知らないと動機付けとしては失敗に終わっちゃう。
他にもありますがくどくなっちゃうのでこのくらいにします。
こんなアプローチを取ると、何がうれしいのか、楽しいのか?
■教える側も勉強になる
へ~、そんな考え方もありかぁ。なるほど! いい情報もらっちゃった。(^^)
■自分で考えて答えを出すから忘れない
実は多くの人が受講前から答えを持っている
それを引き出してあげる(=自分で答えを出してもらう)のがおいらの役割
■ワイワイガヤガヤで進行するので、受講者が(こちらも)飽きない・集中してくれる
■ずっとしゃべらなくてもい=実施が楽
■チームで対応するから、メンバーの断片的な知識がサマリできる
異なる意見を出し合うことで各自に新しい刺激がある
■チーム検討時に、進行役としての訓練(相手の意見を引き出す)も出きる
一見楽そうだけど、実はやる前の準備が大変です。
準備がすべてを決めます。
どうやったら、各自が既に持っている答えを出してくれるかを考えるのは楽しいけど大変なんです。
→ここにも大事なノウハウがあるんですよ。
なぜ?を知る
多くの(例:管理者)研修で提示される内容は、「(例:管理の)手段」です。
どうやって対応するのか、どんな手段があるのかなどなど。
もちろんそれは大事なのですが、本当に必要なのは「どうして管理が必要なのか?=目的・理由」そして「管理とは何か?」ということです。
これを知らずに手段だけ教えてもらった人は、教えてもらった通りの手段で対応することだけに終始しがちです。
自ら手段をアレンジしたり、状況に応じて使わなかったり、あるいは別の手段と組み合わせて強化したりすることができない傾向があります。
目的を知らない、状況に応じて自ら必要な手段を導き出す方法、考え方を知らないからです。
「なぜ?」を知っている人は強いのです。