<使用性>
使用性は、ソフトウェアシステムの「使いやすさ」「(使うことにかかる)労力」「(使うことによって)得られる結果」の良し悪し を評価するものです。
使用性を評価するために用意された指標には「理解性」と「習得性」そして「運用性」があります。
【理解性】
ソフトウェアを使う人にとって、そのソフトウェアがどんなモノなのか?何が出来るのか?を分かってもらえる度合い、理解するための利用者の労力度合いを指します。
この指標は、ソフトウェアの使用を検討する段階(使用を考え始めた段階)での評価となります。
指標の一つには「コンセプト明快性」があります。
マニュアルに記述されている機能数のうち、何か身近な、同じ様な働きをする「別もの・イメージ」で表現されている機能の数の割合を指します。
例えばメニュー画面で、「探す・検索」する機能を示すアイコンを「虫眼鏡」の絵にしている、ファイルの削除機能を示すアイコンは「ゴミ箱」の絵にする等で、利用者が機能を簡単に把握しやすい工夫が多いと「理解性」が向上します。
【習得性】
ソフトウェアを使用する上で参照するマニュアルの使いやすさや、使いこなし・使い方・運用方法を覚える(体得する)までの使用時間(使い方を覚えるまでの時間=習熟時間)等を指します。
この指標は、ソフトウェアを導入するに当たって、使用方法を習得する段階(使いこなしトレーニング=リテラシ教育)の評価となります。
この評価指標の一つに「マニュアルの使いやすさ」があります。
1頁あたりに他頁や他マニュアルへの参照箇所が何カ所あるか?
索引用語が1頁あたり何語提供されているか?
1頁あたり、図表がいくつ提供されているか?等が考えられます。
また、「運用習熟時間」も指標の一つです。
これは、使用頻度が高い作業・手順について、現場作業者が十分に習熟して、ある一定時間内に作業遂行(完了)できるようになるまでのソフトウェア使用時間です。
【運用性】
ソフトウェアを導入(例えばインストール)する時の手間や時間(=導入性)、ソフトウェアの操作にかかる手間・時間(=操作性)、操作している人にどこまで操作が進んでいるかの認識しやすさ(=対話性)を指します。
この指標は、ソフトウェアを実際に運用していく段階に対する評価となります。
導入性を評価する指標の一つに「インストール手順数」があります。
これは、ソフトウェアをインストールする際に、人間が介在しなければならない手順がいくつあるか?を指します。
【魅力性】
色彩やグラフィカルなデザイン、最新のユーザインターフェースなど、使う人達に魅力的であることの程度を指します。
この指標は、ソフトウェアを実際に利用している段階に対する評価です。
例えば、あるソフトウェアの操作で、タッチパネル方式のユーザインターフェースで操作できる範囲(比率)や、選択肢表示を文字だけではなく、アイコンなどの認識しやすい図表や絵で意図を表現している度合い(比率)などを測定することもあるでしょう。
ただし、これは作る側がソフトウェア製品が持つ要素で計測した事例であり、本当に使う側(利用者)が、その計測値で示す数値通りに魅力を感じるかは定かではありません。
ということで、最も確実な計測方法は、このような実装方法が魅力的に感じてもらえるのではないかと仮説を立て、試行をふくめて一部の機能を実装して利用者に使ってもらい、魅力的と感じてもらえるかどうか確認することです。
試行結果から、利用者が魅力的と感じるものを明確化し、その特性をソフトウェア製品として設計し、実装する。そして魅力性(の実装度合い)を計測するのが理にかなっていると思われます。
【標準適合性】
使用性に関する規格・規約・標準などに準拠している度合いを指します。
スタイルガイドやGUI関連の規約(画面の標準フォーマット、ボタン・文字表示位置、書体、文字ポイント数など)がその事例ですが、これらに限りません。